サステナビリティ推進体制

NXグループの重要課題(マテリアリティ)

NXグループでは、欧州の開示規制に対応する中でダブル・マテリアリティの考え方にのっとり、環境・社会課題が当社に与える財務的な影響、当社活動による環境・社会に与える影響等の相互影響を考慮しマテリアリティを特定しました。特定した重要課題(マテリアリティ)については、経営計画のサイクル、あるいは、規制や事業環境の変化を定期的に確認する中で再評価を行っており、今後も、国際的な潮流を踏まえて、当社グループが取り組むべき課題の見直しを行っていきます。

サステナビリティ推進体制

NXグループは、NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社サステナビリティ推進部を中心にサステナビリティ経営に取り組んでいます。
また、当社グループのサステナビリティ推進を担うサステナビリティ推進委員会は、参加者をこれまでのNIPPONEXPRESSホールディングス株式会社の執行役員から、グループ会社のサステナビリティ担当役員まで拡大し、グループ全体で気候変動問題を含むサステナビリティ全般の取組みのさらなる加速および実効性向上を図っています。

サステナビリティの推進プロセス

NXグループでは、各重要課題(マテリアリティ)の取組み状況や社会情勢などを鑑みながら、サステナビリティ推進部がサステナビリティに関する戦略の立案、モニタリング・評価・報告、改善を行い、サステナビリティ戦略をアップデートしています。
サステナビリティに関する取組みの実行は各重要課題(マテリアリティ)の担当部署が行い、グループ各社の事業にサステナビリティ戦略を落とし込みながら、事業ポートフォリオ・事業モデルの変革を推進しています。
上記プロセスの土台となるサステナビリティの基盤強化に向けて、NXグループではサステナビリティ推進委員会、サステナビリティ協議会をマイルストーンとしたKPIのモニタリングを行っています。また、サステナビリティ経営推進を加速するため、役員報酬制度においては、連結売上収益などの業績指標に加えて、ESG関連の非財務情報も指標に含めており、2024年度実績からNIPPONEXPRESSホールディングス株式会社および日本通運株式会社にて先行して運用し、2025年度実績からはグループ全体での運用を予定しています。さらに、社内浸透の取組みとして、職位別に2024年度の浸透目標を定め、研修などを実施しています。

イニシアティブへの参画

NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社は、物流業界における環境・社会関連のさまざまな外部機関・会議等に積極的に参画し、持続可能な社会への貢献に向け協働しながら取り組んでいます。

●社外活動への参画

  • 国土交通省
    交通政策審議会交通体系分科会環境部会
    持続可能な物流の実現に向けた検討会
  • 日本経済団体連合会
    環境委員会
    資源・エネルギー対策委員会
    企業行動・SDGs委員会
    消費者政策委員会
    危機管理・社会基盤強化委員会
    雇用政策委員会
    労働法規委員会
  • 経団連自然保護協議会
    経団連自然保護協議会企画部会
  • 日本物流団体連合会
    物流環境対策委員会
  • 全日本トラック協会
    環境対策委員会
    環境対策小委員会

●イニシアティブへの賛同

・SBTi

SBTiは、国連グローバル・コンパクトUNGC、世界資源研究所WRI、世界自然保護基金WWFの協働イニシアティブで、企業の温室効果ガス削減目標の評価を行っています。NXグループの2030年削減目標は、2025年6月、SBT短期目標の認定を取得しました。

・TCFD

TCFDは、G20の要請を受け、金融安定理事会(FSB)により、気候関連の情報開示及び金融機関の対応をどのように行うかを検討するために設立された「気候関連財務情報開示タスクフォース」です。当社はTCFDによる提言内容を組織として支持することを表明しています。

・GXリーグ

カーボンニュートラルへの移行に向けた挑戦を果敢に行い、国際ビジネスで勝てる企業群が、GX(グリーントランスフォーメーション)を牽引する枠組みです。当社はこの活動に賛同しGX実現に向けた取り組みを進めています。

社外からの評価

NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社が選定されている主なESG投資インデックスは、以下のとおりです。(2025年3月現在)

MSCI日本株ESGセレクト・リーダーズ指数

MSCI日本株IMI指数を構成する銘柄のうち、各業種内でESG格付けの高い銘柄が選択されます。本指数は、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)がESG投資を行うための選定指針の1つとして採用されます。

MSCI日本株女性活躍指数

女性の雇用や管理職の割合、ダイバーシティへの取り組みに関する開示情報を基にスコアを算出することで、長期的に持続可能な成長が見込める企業を選定しています。本指数は、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)がESG投資を行うための選定指針の1つとして採用されます。

NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社のMSCIインデックスへの組入れや、MSCIのロゴ、商標、サービスマークやインデックス名の使用は、MSCIまたはその関係会社によるNIPPON EXPRESSホールディングス株式会社の後援、宣伝、販売促進ではありません。MSCIインデックスはMSCIの独占的財産です。MSCI及びMSCIインデックスの名称とロゴは、MSCIまたはその関係会社の商標またはサービスマークです。

S&P/JPX
カーボン・エフィシェント指数

 環境評価のTrucostによる炭素排出量データを基に、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが指数を構築。TOPIXをユニバースとし、環境情報の開示状況、炭素効率性(売上高当たり炭素排出量)の水準に着目して、構成銘柄のウエイトを決定する指数です。

FTSE Blossom Japan Sector Relative Index

 FTSE RussellのESG評価に加え、環境負荷の大きさ、および企業の気候変動リスクに対するマネジメントの評価を用いてスクリーニングする選別型のESG総合指数です。

Morningstar 日本株式 ジェンダー・ダイバーシティ・ティルト指数(除くREIT)

 確立されたジェンダー・ダイバーシティ・ポリシーが企業文化として浸透している企業、および、ジェンダーに関係なく従業員に対し平等な機会を約束している企業に重点をおいた投資が可能になるよう設計された指数です。

・CDP 気候変動

環境情報開示における国際非営利団体であるCDPが2024年に実施した気候変動プログラムにおいて、当社はB評価を獲得しました。

・EcoVadis

世界中のサプライチェーンの持続可能性を推進しているEcovadisのサステナビリティ評価における当社の2024年の総合得点は51点でした。

ステークホルダーエンゲージメント

NXグループは、サステナビリティ経営を通じて社会課題を解決することで豊かな未来を創出し、企業価値を向上していくためには、幅広いステークホルダーの皆さまと双方向のコミュニケーションを持つことが重要と考えています。