日本通運株式会社
日本通運株式会社は、モーダルシフトの推進として、海上輸送と鉄道輸送を組み合わせた同社独自の国内複合一貫輸送サービス「Sea & Rail」 (モーダルコンビネーション型輸送サービス)の拡大に取り組んでいます。北海道から九州までを網羅するコンテナを利用した一貫輸送で、国内9つのルートと2つのサービスを提供しており、今後も新たなルートの構築を進めていく予定です。
海上輸送と鉄道輸送では同じ大きさの5t/12ftコンテナを使用しますが、輸送時にコンテナを固定する様式が異なるため互換性がありません。そのため、輸送モードを切り替える際には中の貨物の積み替えが必要になります。同社独自のハイブリッドコンテナであるRSV(Rail and Sea Ventilation)コンテナは、海上輸送と鉄道輸送の両方の固定様式に対応しているため、輸送モードが変わっても貨物を積み替えることなく、海上と鉄道間を容易にシフトすることができ、一貫輸送が可能となります。
モーダルシフト推進については、2023年6月にトラックドライバーの労働環境改善に向けて政府から発表された「物流革新に向けた政策パッケージ」においても、緊急的に取り組むべき対策の一つとして取り上げられています。モーダルシフトによる輸送力の増強を図るため、船舶と鉄道が共同で使える大型コンテナの普及を支援するという具体的な取り組みも含まれており、同社の推進している「Sea & Rail」サービスはこの方向性と一致しています。
モーダルシフトの推進は、お客様からの要望も高まっているCO2排出量削減およびサステナビリティ経営へ貢献し、輸送モードの多様化によるBCP対策にもつながることが期待できます。
同社は物流業界におけるモーダルシフトの牽引役として、NXグループの重要課題(マテリアリティ)の一つである「サステナブル・ソリューションの開発・強化」を推進していきます。