NIPPON EXPRESSホールディングスのグループ会社である日本通運株式会社(以下「日本通運」)と出光興産株式会社(以下「出光興産」)は共同で、使用済み物流資材プラスチック※1の再資源化(油化ケミカルリサイクル、※2)に向けた実証実験を開始します。
当実証実験では、日本通運の物流拠点で発生する使用済み物流資材プラスチックを原料として、出光興産の子会社であるケミカルリサイクル・ジャパン株式会社が、油化ケミカルリサイクル技術により生成油を生産します。出光興産は、この生成油を石油化学製品や燃料油の原料として利用できるかを確認することで、使用済み物流資材プラスチックの再資源化の可能性について検証します。
将来的には、使用済み物流資材プラスチック由来の生成油を原料に、出光興産の石油精製・石油化学装置を活用して「リニューアブル化学品」や「リニューアブル燃料油」※3の生産を目指します。
また、日本通運は、自社の配送車両や拠点を活用した効率的な使用済みプラスチックの収集・運搬についての検討を進め、輸送時に発生するCO2排出量の削減にも取り組んでいきます。
NXグループは、2037年に迎える創立100周年に向けて長期ビジョン「グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニー」を掲げています。この長期ビジョン達成に向けて、経営計画では「サステナビリティと経営の統合」をコア戦略の1つと位置づけ、持続的な成長とステークホルダーとの共創による企業価値向上を目指しています。また、サステナビリティビジョン「事業を通じて世界の人々のより良い暮らしと持続可能な社会の発展を支える」を策定し、循環型社会の実現に向けて、事業活動における廃棄物の削減と3R(リサイクル・リユース・リデュース)の推進、再利用可能な資材の活用や環境に配慮したサービスを提供しています。
出光興産は 2050 年カーボンニュートラル社会の実現に向け、2030 年ビジョン「責任ある変革者」、2050 年ビジョン「変革をカタチに」を掲げています。昨年11 月に発表した中期経営計画(対象年度:2023~2025 年度)では、下記の「3つの事業領域」の社会実装を通して「人々の暮らしを支える責任」と 「未来の地球環境を守る責任」を果たしていくことを表明しました。
使用済み物流資材プラスチックの再資源化の取組は、出光興産が中期経営計画にて表明した3つの事業領域のうち「多様な省資源・資源循環ソリューション」の社会実装に向けた取り組みの一環です。
当実証実験を通じて、両社でカーボンニュートラルおよび循環型社会の実現に向けて取り組んでまいります。
【会社概要】
■NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社
本社 | 東京都千代田区神田和泉町2番地 |
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代表者 | 代表取締役社長 齋藤 充 |
主な事業概要 | グループ会社の経営管理およびそれに付帯する業務 |
■日本通運株式会社
本社 | 東京都千代田区神田和泉町2番地 |
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代表者 | 代表取締役社長 堀切 智 |
主な事業概要 | 自動車輸送、鉄道利用輸送、海上輸送、船舶利用輸送、利用航空輸送、通関、倉庫、重量品・プラントの輸送・建設、特殊輸送、情報処理・解析などの物流事業全般 および関連事業 |
■出光興産株式会社
本社 | 東京都千代田区大手町一丁目2-1 |
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代表者 | 代表取締役社長 木藤 俊一 |
主な事業概要 | 燃料油事業、基礎化学品事業、高機能材事業、電力・再生可能エネルギー事業、資源事業 |
■ケミカルリサイクル・ジャパン株式会社
本社 | 東京都中央区新富一丁目18番8号 RBM築地スクエア6階 |
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代表者 | 代表取締役社長 岡村 仁彦 |
主な事業概要 | 出光興産株式会社の子会社として、使用済みプラスチックの調達、自社設備を用いた油化ケミカルリサイクル、生成油の販売 |